本記事では、人気の国家資格である宅建士とFP(ファイナンシャルプランナー)を比較していきます。
- どちらが難しいのか?
- どちらが日常生活に役立つのか?
- どちらが就職・転職に役立つのか?
以上3つの観点から比べていきます。
なお今回は、FP試験の中でも受験者数の多い2級と3級について取り上げます。
ちなみに筆者は宅建試験とFP3級試験の両方に合格しています。
ですので一般論だけでなく、僕が実際に勉強した肌感覚も含めてお伝えします。
【宅建資格取得のメリットについてはコチラ】
【難易度】宅建の方が難しい
必要な勉強時間 | 合格率 | 試験頻度 | |
宅建 | 200~300時間 | 15% | 年1回(10月第3日曜) |
FP2級 | 150~300時間 | 学科:40~50% 実技:50~60% | 年3回(1,5,9月) |
FP3級 | 80~150時間 | 学科:70~80% 実技:80~90% | 年3回(1,5,9月) |
宅建の方が、FP2級・3級よりも資格取得の難易度が高いです。
根拠としては宅建は
- 一般的に必要とされる勉強時間がFPより多い
- 合格率がFPより低い(FP試験の半分以下)
- 試験が年に1回しかない
といったことが挙げられます。
そのため、宅建試験の方がFP2級・3級試験より難易度が高いと言えます。
僕が実際に受験した感想としても、やはり確実に宅建の方が難しかったです。
宅建試験は3ヵ月しっかり勉強して合格できました。
それに対してFP3級は、わずか2日間勉強しただけで合格できました。
そのため、宅建に合格できる人はFP2級・3級試験にも合格できるでしょう。
【日常生活】FPの方が役立つ
科目 | 方向性 | |
宅建 | 宅建業法 法令上の制限 権利関係(民法) | 狭く深く |
FP2級・3級 | ライフプランニングと資金計画、 リスク管理、金融資産運用、 タックスプランニング、不動産、相続 | 広く浅く |
宅建よりもFPの方が日常生活で役立ちます。
その理由は、試験の出題範囲にあります。
- 宅建:不動産関連の専門知識を中心に狭く深く
- FP :年金、保険、税金など、生活に身近な知識を広く浅く
このように、FP試験の勉強では身近な知識を広く学ぶことができ、日常生活に活かしやすいです。
対して宅建試験の勉強は、不動産の専門知識が中心になります。
一般の人というよりは、一部の不動産に関わるプロが知っておくべき知識が身に付きます。
そのため、学習・取得した結果、日常生活で役立つのはFPと言えます。
【就職・転職】宅建の方が役立つ
独占業務の内容 | 知識の方向性 | |
宅建 | 重要事項説明 重要事項説明書の記名・押印 37条書面の記名・押印 | 狭く深く |
FP(2級・3級) | なし | 広く浅く |
宅建資格の方がFP資格よりも就職・転職において役立つでしょう。
なぜなら、宅建の方が専門性が高い資格だからです。
- 宅建:独占業務あり、狭く深く 学ぶ → 専門性高い(相対的に)
- FP:独占業務なし、広く浅く 学ぶ → 専門性低い(相対的に)
上記のように、宅建士には独占業務があります。
要するに、不動産取引にあたっては、宅建士にしかできない(宅建士以外はやってはいけない)仕事があるということです。
また不動産業者は、従業員5人につき1人以上の割合で宅建士を置かなければならない決まりがあります。
よって、宅建士は常に一定のニーズがある不動産業界への就職・転職で役立つ資格と言えます。
逆にFPは独占業務がないため、FPが必要不可欠な場面というのが無いです。
またFPは様々な分野の知識を広く浅く学びますが、
それぞれの分野において、より深い知識を持った上位互換の資格があります。
一例を挙げると
- タックスプランニング(税金)→ 税理士の方が詳しい
- 不動産 → 宅建士の方が詳しい
- 相続 → 弁護士の方が詳しい
といった感じです。
少し意地悪な言い方をすると、代わりがきく資格とも言えてしまいます。
(FPの方々申し訳ありません・・・)
そのため、学習・取得した結果、就職・転職で役立つのは宅建と言えます。
どっちを取ればいい? → 目的による
「結局、宅建とFPどっちを取ればいいの?」
と迷っている方がいるかも知れません。
もし決められないなら、自分が何のために資格を取るのかを明確にしましょう。
例えば、資格マニアが趣味程度に勉強するならFPをおすすめします。
なぜなら、比較的簡単で試験実施回数も多くモチベーションを保ちやすいからです。
加えて実生活で役立つ知識が身に付くというメリットもあります。
資格を取得して自分に自信をつけたい人は、宅建試験にチャレンジしてみましょう。
合格率15%の壁を越えて合格した成功体験は、自信につながることでしょう。
まとめ
- 難しいのは? → 宅建
- 実生活で役立つのは? → FP
- 就職・転職で役立つのは? → 宅建
絶対的にどちらかが優れている訳ではないので、取得する資格は自分の目的に合わせて決めましょう。
【宅建を取得しようと考えている方はコチラもどうぞ】
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