かねてより賃貸物件においてのみ認められていた「オンライン重説(IT重説)」。
この度、2020年10月の国土交通省の発表により、
売買物件においてもIT重説を認める方針が明らかになりました。
この記事では、
- オンライン重説のメリット
- オンライン重説のデメリット
について解説します。
【オンライン重説の流れ・行う際の注意点は下記にまとめています↓】
オンライン重説のメリット
【オンライン重説のメリット】
- 重説を受ける人の移動負担を軽減できる
- リラックスして説明を受けられる
- 感染症リスクを低減できる
重説を受ける人の移動負担の軽減
1つ目に、オンライン重説(IT重説)の最大のメリットは、
重説を受ける人(買主or借主)の移動にかかる費用・手間が不要になる点です。
通常、重要事項説明は宅建業者の事務所で行われることが多いです。
そのため、重説を受ける人は宅建業者の事務所まで出向く必要があります。
その際にかかる交通費や時間、手間を省けるのは、
オンライン重説の大きなメリットです。
リラックスして重説を受けられる
2つ目のメリットは、重説を受ける人がリラックスして説明を聴ける点です。
前述のとおり、重説は多くの場合宅建業者の事務所で行われます。
また、取引する不動産の売主が同席するケースも多いです。
そして何より、重説の内容は一般の人にはわかりづらく、難しい内容を含みます。
そんな慣れない環境のなかで難しい説明を聴いても、
緊張してよく理解ができなかったり、不明点について質問しづらい人も
いらっしゃるかと思います。
しかし、オンライン重説であれば重説を受ける場所を自由に選べますし、
リラックスできる環境で重説を受けることができます。
そのため落ち着いて説明を聴くことができたり、気軽に質問ができ、
結果として重説の理解度がより深まるかもしれません。
感染症リスクの低減
3つ目のメリットは、感染症リスクの低減です。
新型コロナウイルスの影響で、
「外出すること・人と会うこと=リスク」になっています。
オンライン重説であれば、外出や移動は不要ですし、
重説を行う宅建士と直接会う必要がないため、
新型コロナウイルス等の感染症のリスクを大きく減らせます。
オンライン重説のデメリット・問題点
【オンライン重説のデメリット・問題点】
- ビデオ会議等の通信環境の整備が必須
- 重説資料の送付・返送の手間がかかる
通信環境の整備が必須
オンライン重説の最大の問題点は、通信環境の整備です。
オンライン重説ではテレビ会議等を使い、
音声と映像で双方向にコミュニケーションが取れる必要があります。
そのため、重説を行う宅建業者と重説の受ける人の両者ともが、
テレビ会議用のソフト・アプリを準備するのはもちろん、
インターネットの通信環境の整備が必須です。
ですので、パソコンやインターネット環境に極端に疎い方だと、
オンライン重説はややハードルが高いです。
重説資料の送付・返送の手間がかかる
2つ目のデメリットは、細かい部分ですが、
重説資料の送付・返送の手間がかかることです。
オンライン重説においては、
宅建士の記銘・押印済みの重要事項説明書と添付資料を
重説を受ける人に事前に送付しておく必要があります。
また、オンライン重説が終わった後は、
重説を受けた人が記銘・押印をした重説書を返送します。
そのため、通常の対面重説では不要な書類の郵送が増え、
宅建業者も重説を受ける側にも、若干の手間が生じます。
ただ、オンライン重説は、
重説を受ける買主・借主の移動が不要になるので、
”重説を受ける側の手間”という点ではプラスマイナスゼロと言えるかもしれません。
結論:メリットの方が大きい
これまでオンライン重説のメリットとデメリットを挙げてきましたが、
個人的な意見としてはメリットの方が大きいと感じました。
ネット通信環境の設備や、
書類の郵送などの手間はかかりますが、
感染症リスクの低減というメリットはコロナ渦では非常に大きく、
顧客や宅建業者の安全のために必要だと感じました。
【オンライン重説の流れ・注意点は下記にまとめています↓】
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